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投稿日:2024.10.05

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【ユポ紙の選び方】印刷、加工に合わせて種類や厚みを選ぶ

ユポ紙は合成紙を代表する紙の銘柄で、さまざまなシーンで幅広く利用されています。

50年に渡る歴史と実績を誇るユポシリーズは、合成紙や耐水紙の選択肢に必ず挙がる優れた紙ですが、扱いなれていないと思わぬトラブルが生じることもあります。

この記事では、ユポ紙を使った印刷物にありがちなトラブルや、購入の際に悩むことの多い事例を紹介しながら、実際にユポ紙を扱う前に知っておきたい情報をお伝えしたい。

「ユポ紙を使ってみたいけど選び方が分からない」
「利用したい用途でユポ紙が使えるかどうか分からない」

そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。

ユポ紙、耐水紙 商品一覧|業務ペーパー

ユポ紙について

ユポ

ユポ紙はユポコーポレーションから販売されている合成紙の有名ブランドです。

合成紙とは、合成樹脂(ユポの場合は「ポリプロピレン」を使用)を主原料として作られている紙のことで、紙でありながら「破れづらく、劣化しにくい耐久性」「水濡れに強い耐水性」など、プラスチックフィルムのような特徴があります。

なおかつ、印刷適性や筆記性が高いユポ紙は、普通の紙と変わらない使い方ができる点が最大の魅力です。

屋外に掲示するポスターや商品のラベル、ステッカー、レストランのメニュー表、店頭POP、耐水ノートなどユポ紙は実に幅広いシーンで「頼れる紙」として使われています。

関連記事:ユポ紙とは?特徴と具体的な使い方、価格【合成紙のトップブランド】

 

ユポ紙を使う前に知っておきたいトラブル、注意点

ユポ紙は「合成紙」という特殊な紙のため、普通の紙と同じように扱うと、思わぬトラブルになることもあります。

ユポ紙を使う前に、必ず知っておきたい注意点を「印刷」「加工」「購入」にわけてご紹介します。
ユポ紙に疑問をお持ちの方や、トラブルのリスクを避けたい方はぜひ参考にしてみてください。

 

ユポ紙の印刷

レーザープリンターでの印刷は基本的には避ける

印刷適性の高いユポ紙ですが、どんな印刷機でも問題なく印刷できるわけではありません。

特に、レーザープリンターをお使いの場合は注意が必要です。
ユポ紙は熱に弱いため、内部が高温になるレーザープリンターを使うとトナーが定着せず、うまく印刷できません。うまく印刷できないだけでなく、フィルムが溶け出して故障の原因となる可能性があります。

一部の低温レーザープリンターなら印刷が可能ですが、ユポ紙の扱いに慣れていないならレーザープリンターの利用は避けた方が賢明でしょう。

 

ユポ紙専用のインキを用意する必要がある

ユポ紙はインクジェットプリンターを使った印刷が可能ですが、どんなインキでも印刷できるわけではありません。

ユポ紙の印刷に際しては、ユポコーポレーションの公式サイトで推奨されているユポ用のインキをご利用ください。

推奨インキ (ユポ・コーポレーション)

ただし、一部のグレード(スーパーユポダブル・スーパーユポ)ならユポ用の特殊インキ以外でも印刷が可能です。

 

インキが乾きづらい

ポリプロピレンを主原料とするユポ紙は、一般的な紙と比べてインキが乾くまでに時間がかかる点に注意が必要です。

インクジェットプリンターで印刷した場合、一般的な紙が乾くまでにかかる時間は2~3時間程度とされますが、ユポ紙の場合は10~16時間程度とされています。

ただし、これは最もスタンダードなグレードである「ニューユポ」の場合です。
「ウルトラユポ(5~7時間)」、「スーパーユポ(3~4時間)」など、スムーズな印刷に特化したグレードも販売されているので、ユポ紙を印刷する機会が多い場合は、これらを検討してみても良いでしょう。

 

ユポ紙の印刷は印刷会社への依頼がベスト

ユポ紙を使った印刷には注意すべき点がいくつかあります。

ユポ紙を使った印刷に慣れていない、対応できるリソースがない場合は印刷会社に任せるのがおすすめです。

ユポ紙の印刷に対応している印刷会社に頼めば、確実に仕上げてくれる上、基本的に高品質なオフセット印刷で印刷します。
工程が速く、インキがユポ紙にしっかりと定着するオフセット印刷は、とても鮮やかな印刷になります。

ポスターやハザードマップなど、はっきりとした色彩表現が求められるユポ紙の用途ではオフセット印刷が基本です。

 

ユポ紙の加工

エンボス

紙の加工で代表的なエンボスはユポ紙にも可能です。

しかし、レリーフ地図など複雑なデザインで加工したり、クレジットカードや診察券などに見られる名前や日付のエンボス加工など鋭い加工器具で負荷の大きい加工には適しません。

 

箔押し加工

ユポ紙の箔押し加工は、表面に熱収縮が起こる点に注意しましょう。

熱収縮により、箔押しした付近にボコつきが出て、デザインが崩れて失敗する可能性があります。

ボコつきは薄手のユポ紙ほど目立ちやすくなるため、箔押しを行うならなるべく厚みのあるユポ紙を選ぶことをおすすめします。

加えて、低温タイプのホイルを採用し、温度を100~105℃あたりに設定することで、ボコつきは目立ちづらくなります。

 

型抜き、折り、スジ、断裁加工

ユポ紙は普通の紙と同じように、型抜きや折り、スジ、断裁加工などにも対応しています。

ただし、普通の紙と比べて加工が難しく、使える器具も限定的です。

初心者が無理に加工すると綺麗に仕上がらなかったり、器具の刃を消耗してしまったりトラブルが起こりやすいため、加工も印刷と同じく、業者に依頼することで精度の高いきれいな加工が可能です。

 

ユポ紙を購入する

ユポ紙は種類が多く、厚みもさまざまで、どのグレードを選べば良いのか迷ってしまいます。

以下に、ユポ紙の代表的な6つのグレードを紹介します。

各グレードの特徴や使用感を抑えておけば、用途に応じたユポ紙の選定がスムーズに進みやすくなるでしょう。

ユポ紙の詳細なラインナップについては、製品名・型番・厚さから探す | ユポ・コーポレーション で確認できます。

 

ユポFGS(ニューユポFGS)

ユポ紙の基本といえる、最もスタンダードなグレードです。
2023年5月に銘柄名をユポFGSからニューユポFGSに変更しました。

機能とコストのバランスがよく、厚みのバリエーションも豊富なため扱いやすい点が特徴です。最も幅広く普及しているユポのグレードといえるでしょう。

どれを選べば良いのか分からなければ、ニューユポFGSから選んでみることをおすすめします。

 

ウルトラユポ

高品質な印刷が求められる用途に向けて開発されたグレードです。

速乾性があり、ユポ用インキの乾燥時間をニューユポの10~16時間から5~7時間と大幅に短縮しています。

納期の短縮や回転率の高い現場への対応などの目的で用いられています。

 

スーパーユポ

ウルトラユポよりもさらに印刷適性に特化したグレードです。

乾燥時間をウルトラユポの5~7時間から3~4時間へとさらに縮めていることに加えて、ユポ用インキ以外の紙用インキでも印刷が可能です。

ウルトラユポよりもさらに自由度の高い運用が可能となります。

 

ユポデジタル印刷用紙

HP Indigoデジタル印刷機での印刷に対応したグレードです。

一部の低温レーザープリンター、各種UV印刷にも対応しています。

 

易剥離ユポ、易破壊ユポ

易剥離ユポはラベルやステッカーに広く用いられています。

販売時はシールのようになっており、はがれる側(表面)と台紙側(裏面)で構成されています。表面、裏面ともに印刷可能で、自由なデザインに仕上げることができます。

易破壊ユポは一度貼ったあと、はがそうとすると簡単に破れるタイプの粘着性ユポ紙です。

ユポ紙自体は簡単に破れますが、はがした後も被着体には跡がのこり、用意にはがすことはできません。
封かんラベルなどの再利用の可能性が薄い商品や、偽造防止ラベル、改ざん防止ラベルなどの用途に需要があります。

 

メタリックユポ

表面にメタリックな加工が施されたユポ紙です。

とても目立つメタリックユポはポスターや店頭POP、カタログの表紙や特集ページと相性が良いです。

メタリックユポはユポシリーズの中でも「貼り合い品」に分類される商品であり、同じカテゴリにはユポ紙とクロス(合成繊維)を貼り合わせた「クロスユポ」、ユポ紙と不織布を貼り合わせた「ハイティアーユポ」などがラインナップされています。

 

ユポ紙の厚み

ユポ紙の厚みの単位には「㎛(マイクロメートル)」が使用されています。
㎛はmmの1000分の1です。

例えば業務ペーパーで販売しているユポFGS 110ミクロンでは、紙厚は0.11mmになります。(やや厚口のコピー用紙と同程度)

紙の厚みは「坪量」や「連量」などで表されますが、㎛で表している紙はあまり多くありません。

関連記事:坪量、連量、紙厚の違い【紙の厚さの単位、表記をわかりやすく解説】

紙の取り扱いに慣れている方は、坪量や連量と混同してしまし、かえって正確な紙の厚みをイメージしづらくなってしまうかもしれません。

参考までに、紙厚110㎛の紙を坪量、連量に沿って表すと次のようになります。(坪量、連量は紙の種類などの条件によって変わるので、あくまで目安です)

紙厚 110㎛ = 坪量 約104g/㎡

紙厚 110㎛ = 連量(四六判) 約90kg

どれも数字が近く間違えやすいですが、購入の際は注意して用途に沿った厚みを選んでください。

 

まとめ

ユポ紙は合成紙の代表ブランドといえる優秀な紙ですが、普通の紙とは違った点が複数あるため、慣れていないと扱いが多少難しい部分があります。

これからユポ紙を使ってみたいという方は、今回ご紹介した点に注意しつつ、用途に合った紙を見つけていただければと思います。

業務ペーパーでは、ユポ紙をはじめ耐水紙や合成紙を多数取り扱っております。

紙の販売だけでなく、加工や印刷などのご相談、お見積りにも対応しております。
気になることや分からないことがあれば、ぜひお問い合わせください。

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