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投稿日:2021.12.05

紙目とは?縦目(T目)、横目(Y目)を選ぶコツ

紙は製造の過程において「流れ目」のようなものが生じます。この流れ目のことを、一般に「紙目」という言葉で呼称します。

普段はあまり聞き慣れない言葉ですが、紙の製造や販売に携わったり、紙製品の発注を行ったりする際には常に気を配るべき重要な要素です。

この記事では、意外と知られていない紙の品質と紙目の深い関係性と、紙目の選び方の簡単なコツについてご紹介します。紙目を意識して紙素材を選ぶことで、製品や印刷の品質向上や、大幅なコストカットを望めるかもしれません。

そもそも紙目とは?紙目が生じるのはなぜ?

たいていの紙は、パルプをはじめとした植物繊維、または、化学繊維を原料として作られています。この繊維の配列方向こそが、紙目の正体です。

私達が普段使っている紙の多くは、機械で製造されたものです。ポピュラーな機械製造の場合、マシンのワイヤー上にパルプを水に分散させたものを吹き付け、乾かしながらロールで巻き取り、ひっぱっていく「抄紙」と呼ばれる工程をくわえます。その過程において、紙目が生じることになります。

ひっぱるということはつまるところ、紙の繊維を一方向に向けて並べていくということですから、その際に繊維の配列方向が定まり、紙目が生まれるというわけです。

一般に、長辺に沿って繊維が並んでいる紙目を「縦目」と呼び、短辺に沿って並んでいる紙目を「横目」と呼びます。製紙業界ではイニシャルをとって「T目」「Y目」と呼ぶこともあります。

長辺に沿って繊維が並んでいる紙目を「縦目」と呼び、短辺に沿って並んでいる紙目を「横目」と呼びます

矢印の方向に向かって繊維が流れています。

紙目に注意するだけで、コストカットできる!?

普段から紙目を意識して紙を使っている方は少ないでしょうし、そもそも、紙目というものが存在するということを知らないという方も多くおられるかと思います。しかし、我々のような紙の販売や製造に携わる者や、紙の印刷物や製品の制作をお考えの方にとって、紙目を意識することはとても大切です。

なぜかというと、紙目は紙の強度やしなやかさに直接関わるものだからです。

具体的な例をひいてみましょう。例えば、紙を破る際に破れやすい方向と破れにくい方向があることを感じた、という経験はないでしょうか?紙の資料をめくる際に、めくる方向によってしなりやすさ、しなりづらさを感じた、という経験はないでしょうか?

こういった現象は、すべて紙目と密接な関わりがあるものです。縦目の紙であれば、長辺と並行に繊維が並んでいるため、縦方向に破きやすく、横方向に折れづらいです。そして横目の紙であればその逆、というわけです。

 

こういった性質を考慮した上で、それぞれの製品に適した紙目を選択すると仕上がりにも大きな影響がでます。

例えば、縦書きの名刺やハガキ、旅行会社等でよく見かける立てチラシなどでしたら、縦目の紙を使用することでしゃんとした丈夫な仕上がりになりますし、菓子箱等に代表される紙パッケージでしたら、横目の紙素材を使用することで角がきれいに折れ、なおかつ頑丈な箱が出来上がります。

紙目でコストカットする方法

紙目を意識した素材選びをするだけで、思わぬコストカットが実現する場合もあります。

ご紹介したとおり、紙は紙目方向と逆に向かって折れにくくなります。折れにくくなるということは言い換えれば、紙の強度が上がるということです。

横方向に向けて折れ曲がってほしくないならば、縦目の紙素材を選び、縦方向に向けて折れ曲がってほしくないならば横目の紙素材を選ぶ。紙選びの際に、こういったことを少し注意するだけで、同じ種類でもより丈夫な紙素材を手に入れることができます。

台紙などは厚みがあるほどコストも高くなるので、紙目を意識すればより軽量かつ、低コストな素材選びが可能になります。

業務ペーパーの「紙目」

業務ペーパーで販売している台紙は通常、長辺と平行に繊維が流れている「縦目」のものですが、お客様のご要望に沿って、横目の台紙をご用意することももちろん可能です。

紙目は、紙製品の仕上がりと価格差に直結するとても重要なものです。紙目について、紙資材購入のコスト削減のご相談については、どうぞお気軽に業務ペーパーまでご連絡ください。

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