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投稿日:2024.01.05

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紙の加工の種類まとめ【ラミネート加工、PP加工、エンボス加工、デボス加工、トムソン加工、箔押し】

紙は加工がしやすく、また加工によって用途の幅を大きく広げることができます。

防水や耐久性の向上、特殊効果による文字やイラストの強調など、ちょっとした加工でさまざまなニーズに応えられる柔軟性の高さは、紙という素材の持つ大きな魅力と言えるでしょう。

 

今回は「紙の加工」に焦点をあて、代表的な加工方法や加工された紙の用途などをご紹介します。紙の加工

紙の防水性、耐久性を上げる加工

紙は柔軟で扱いやすい反面、外部からの干渉に弱い素材でもあります。

私たちのよく知る一般的な紙は、破れやすく、日に焼けやすく、そして水濡れにとても弱いものです。
そのため、屋外の掲示や長期間の使用に耐えられるラミネート加工やPP加工といった特殊な加工が必要になります。

 

ラミネート加工

紙の防水性、耐久性を上げる加工のうち、最もメジャーな方法のひとつがラミネート加工です。
「laminate(張り合わせる)」という言葉に由来するこの加工法は、文字通りプラスチック製のフィルムを紙に張り付けることで防水性、耐久性を高めます。

片面のみをラミネート加工する場合は、フィルムをシールのように張り付けます。
さらに耐久性が高いラミネート加工が、2枚のフィルムで紙を挟み込んで密閉する両面ラミネートです。

 

両面ラミネートの紙は、プラスチック素材で完全に保護され、耐久面と防水面ともに非常に強くなります。
社員証や診察券、レストランのメニュー表や屋外に掲示するポスターなど、両面ラミネートは広く採用されおり、少し注意して見回してみれば、ラミネート加工された印刷物はすぐに見つかるはずです。

 

ちなみに、両面ラミネートを「ホットラミネート」と呼ぶことがありますが、これはフィルム同士を張り合わせる際にフィルムを溶かして接着することに由来します。

一方、片面のラミネート加工は熱を使わないため、反対に「コールドラミネート」と呼んだりもします。

 

PP加工

紙の表面をポリプロピレン製のフィルムでコーティングする加工方法を「PP加工」といいます。
印刷業界では定番の加工メニューのひとつで、書籍のカバーや表紙、ポスターや名刺など幅広い用途があります。

 

PP加工はラミネート加工の一種であり、耐水性と耐久性の向上ももちろん望めますが、それよりもむしろ、印刷物の見栄えをよくする目的で採用されています。
光沢のあるPP加工は「グロス」または「クリア」、光沢を抑えめにしたPP加工を「マット」と呼んで区別しています。

 

グロスの方が色鮮やかな印象に仕上がります。
落ち着いた雰囲気や高級感、クラシックなイメージを押し出したい場合にはマットが選ばれることが多いです。

印刷物のイメージに沿ったものを選ぶのが望ましく、明確にどちらの方がよい、ということは言えませんが、コスト面ならグロスの方が優れています。マットのPPフィルムはグロスより割高になり、加工料が高くなりやすいためです。

 

文字やロゴを際立たせる紙の加工

印象に残る存在感のある印刷物を仕上げたいなら、エンボス加工やデボス加工がおすすめです。

特殊加工によって紙の一部を浮き上がらせたり、へこませたりする加工で、文字やロゴ、イラストなどのデザインが際立ち、スタイリッシュな仕上がりになります。

 

エンボス加工

凹版と凸版で紙を挟み込み、圧力をかけて文字や模様を浮き上がらせる加工法をエンボス加工と呼びます。

デザイン性を保ちながら訴求力を上げる加工は、名刺やショップカード、DM、パンフレットなどによく使われています。

 

エンボス加工を実際に行う際には、紙選びが重要です。
ある程度の厚みがなければ圧力に耐えることができませんが、ぶ厚すぎると対象のデザインが浮き上がりにくくなってしまいます。エンボス加工に向く紙としては、連量80kg~350kgあたりのものが推奨されています。

 

エンボス加工は印刷物にデザイン性をもたせるだけでなく、紙に独特の質感や手触りをプラスする目的でも使われます。

エンボス加工によって、革製品や布製品、和紙などの質感を再現した紙は「ファインペーパー」「ファンシーペーパー」と呼ばれ、名刺や書籍の装丁などに使われる高級紙として高い人気を誇ります。

ファンシーペーパーの商品一覧|業務ペーパー

 

デボス加工

デボス加工はエンボス加工とは反対に、凸版と凹版で紙を挟み込んで文字やロゴを凹ませる加工です。

デボス加工も、印刷物に訴求力を持たせる目的で名刺やショップカード、商品のパッケージなどによく使われますが、エンボス加工と比べると細かなデザインを反映できる、分厚い紙にも加工できるなどの自由度の高さがあります。

 

箔押し加工

エンボス加工やデボス加工で強調したデザインに箔を押すことで、さらにゴージャスで印象深い一枚が仕上がります。

箔押しの種類としては金や銀、パールなどの光沢の強いものが好まれる傾向にありますが、ほかにも赤や青、白、黒等のシンプルなカラーや、ホログラム柄等のさまざまなバリエーションがあり、用途やデザインに合わせた箔押しが選ばれています。

 

紙に型抜きや切込みを入れる加工

紙は柔らかい素材ですから、刃物を使ってくり抜いたり切込みを入れることができます。

紙を裁断するだけなら簡単にできますが、紙の加工に対応している業者なら、指定の形に型が抜かれた紙や、ミシン目が入った紙、同じ位置に穴の開いた印刷物など特殊な加工がされた紙を大量に作ることができます。

 

トムソン加工

トムソン加工とは、「トムソン型」と呼ばれる抜き型を使って紙を打ち抜く加工方法です。

トムソン型は、ベースとなる板にレーザーで溝を作っていき、その溝に沿って刃を埋め込むことで作られます。

このトムソン型を「トムソン機」と呼ばれる機械にセットし、刃の形に合わせて次々紙を打ち抜いていきます。トムソン加工は、地域によって「ビク型」「ビク抜き」と呼ばれることもあります。

 

トムソン加工を施すことで文字やロゴ、イラスト等の形にそってくり抜かれた紙製品を大量につくることができます。

表紙がくり抜かれていて、そこから次のページの一部が見えているといったような装丁で製本された本をご覧になったことはないでしょうか?
この加工がトムソン加工です。

パンフレットや会社案内、子供向けの仕掛け絵本などでよく使われるこのようなブックデザインは、トムソン加工によって仕上げられています。

 

また、トムソン加工は紙に折りスジを入れたり、ミシン目をつけたりといった目的でも使われています。

コートボールなど板紙でパッケージを作る際に、こういった加工が欠かせません。

 

連量45kg~90kg程度の比較的薄めの紙への加工も可能です。
こういった薄手の紙への穴あけミシン目加工は、チケットや社内帳票、リング式のノートやメモ帳、和綴じの冊子などを作る際に活躍します。

 


紙という素材は用途が広い分、それに合わせた加工方法にも実にさまざまな種類が存在します。

そんな中で、今回取り上げたものほんの一部ではありますが、いずれも需要が高く、メジャーな加工方法です。

 

業務ペーパーでは紙の販売だけでなく、加工も承っております。

今回ご紹介した加工はもちろんのこと、さまざまな特殊印刷や特殊加工に対応しております。

 

「こんな印刷物をつくりたいんだけど…」
お客様のそんなご要望を、ぜひお聞かせください。紙素材と加工に精通したスタッフが誠心誠意対応いたします。

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