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投稿日:2025.05.05

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ケント紙は水彩画に不向き?相性の良い表現方法や絵具、水彩紙との比較

ケント紙の特徴や主な用途

ケント紙

ケント紙(北雪

ケント紙は絵を描くときに使う紙として、画用紙や水彩紙と並んで多くのクリエーターの創作活動に使われています。

表面の滑らかな質感を活かした精緻な書き込みや、消しゴムをかけた際の毛羽立ちにくさはケント紙の強みです。

こうした特徴は、鉛筆画やペン画と特に相性が良く、製図用紙や漫画原稿、デザインイラスト、レタリングなど様々な現場で活躍しています。

そんなケント紙ですが、水彩画には向いているのでしょうか?

ここでは、ケント紙の水彩画適性やケント紙に合った表現方法やおすすめの厚みを解説します。
水彩画の紙をお探しの方、ケント紙の描き味が気になる方はぜひ最後までご覧ください。

ケント紙の商品一覧|業務ペーパー

 

ケント紙の水彩画適性

ケント紙はペンや鉛筆と同じく、水彩画にも対応しています。
水彩絵の具やコピック、水彩色鉛筆など、どんな絵具でも描くことができます。

 

水彩絵の具と相性が悪い?

しかし、「ケント紙は水彩絵の具と相性が悪い」という意見もあります。

ケント紙の水分を吸い取りにくい特性が原因です。

絵の具の広がりが悪いため、にじみやぼかしなど水彩画の表現がしづらくなります。水彩画の醍醐味ともいえる、にじみやぼかしを使った幻想的な光の表現がうまくいかない点はケント紙の弱みといえます。

また、ケント紙は水に強い紙ではないため、水分をたっぷり使ってにじみを表現しようとすると紙が波打ってしまうデメリットもあります。

 

ケント紙と相性の良い水彩画の表現方法、絵具

反面、水分を吸い取りにくいため「洗い出し」などの技法は適しています。

洗い出しは、絵の具を一旦塗って乾かしたあと、再度濡らして溶かし取る技法です。静物の光沢や雲などを表現する際に用いられます。

 

コピック、水彩色鉛筆、ポスターカラー

精緻な描写が得意なケント紙は、水彩色鉛筆やコピックを使ったリアル系イラストとも相性が良いです。

また、ポスターカラーなど不透明水彩を使った分厚い塗り、均一な塗りのイラスト制作に使われることもあります。白色度の高いケント紙は発色も良いため、ビビットな色の表現にも向いています。

中学校の美術でおなじみのポスターカラーを使った授業でもケント紙は採用されています。先生が「つるつるした面に描いて」と言っていたのを覚えている方もいるのではないでしょうか?

 

ケント紙の水彩画適性まとめ

強み

デザイン画、リアル画、ビビットな表現が向いています。

  • 表面のきめが細かく、精緻な描写
  • 水を吸い取りづらいため、洗い出しなどの水彩技法と好相性
  • にじみやぼかしを多用しないマットな塗り

弱み

風景画に代表される幻想的な光の表現が不向きです。

  • 絵の具が広がりにくく、にじみやぼかしが表現しづらい
  • 水を多く吸うと紙がたわみやすい

 

水彩画用のケント紙は「厚み」に注意して選ぼう

水彩画用の画用紙は、連量200g/㎡程度の厚み(約0.2mm厚)が推奨されます。

しかし、ケント紙は水に強い紙ではないため、連量200g/㎡(約0.2mm)よりも厚口を選んだ方が良いです。絵の表現に使う水分量にもよりますが、連量250g/㎡(約0.28mm厚)あたりからをおすすめします。

ケント紙は「水張り」に不向きですので、紙の波打ちをおさえるためにもそれなりに厚みのあるものを採用するようにしましょう。

水張りとは、紙を湿らせてから、板に張り付けて乾かす作業のこと。一旦水を吸って膨張した紙を板に固定した状態で乾かすことで、紙のたわみ・波打ちを抑える効果があります。

水彩画には「ケントボード(紙厚1mmを超える分厚いケント紙)」もよく使われています。

 

にじみ、ぼかしを多用する表現には「水彩紙」がおすすめ!

ケント紙はにじみ、ぼかしなど、水分をたっぷり使う水彩表現には向いていません。
にじみ、ぼかしを綺麗に表現したい場合は、水彩紙を使うのがおすすめです。

水彩紙とは、水彩画を描くための専用画用紙のことです。

水や絵の具をしっかりと吸収して保持できるため、にじみやぼかしをとても綺麗に表現できます。

また、表面の「サイジング」という特殊なにじみ防止加工が、絵の具の吸収性と水分を吸った後の紙の崩れにくさを両立しています。

フランスの「アルシュ」やイギリスの「ウォーターフォード」、日本の「ワトソン紙」などが世界中で支持されている有名な水彩紙のブランドです。

水彩紙のネックは価格が高いことです。
手頃なものでも1枚100円近くする水彩紙が大半で、大きいサイズは1,000円以上するものも珍しくありません。

水彩画の初心者の方は画用紙やケント紙、または手頃な価格の水彩紙から使ってみて、上達に合わせて徐々に高価な水彩紙へとシフトしていければ良いでしょう。

水彩紙の商品一覧|業務ペーパー

 

まとめ

ケント紙はそれほど水彩画向きとはみられていませんが、リアルなタッチやマットな塗り、ビビットな表現に向いています。

水彩紙のような高価な紙と比べるとケント紙は1枚あたりの価格が手ごろで、練習用日常的な創作におすすめです。

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