クラフト紙を使った印刷｜プリンターで印刷できる？カラー適性や印刷物の例

木材を思わせるナチュラルなあたたかみと、紙特有の豊かな手触りが特徴のクラフト紙。
包装用紙やパッケージなどといった梱包材としてはもちろん、メッセージカードやポスターなどにも使われるとても用途の広い紙です。

そんなクラフト紙を「印刷」というキーワードに着目しつつ、見ていきたいと思います。
「どこで印刷すればいい？」「カラー印刷はできる？」「どんなものがつくれるの？」などなど、クラフト紙を使った印刷について疑問をお持ちの方は是非ご覧ください。

クラフト紙　商品一覧｜業務ペーパー

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そもそもクラフト紙とは？

クラフト紙は、クラフト製法という製紙法に基づいて作られた紙のことを言います。
針葉樹由来のパルプでつくられており、私たちが普段使っている印刷用紙と比べると耐久力が高い点が特徴と言えます。

その頑丈さから、古くより包装用紙や段ボールづくりの材料として広く使われてきました。
現在でもファーストフード店やコーヒーショップ、雑貨店、洋服店、書店など実にさまざまな場所でクラフト紙製の梱包材が使用されています。

ちなみに、クラフト紙のやや茶色がかった色合いは、製紙過程で漂白を行わないために木材の地の色が出てきたものです。漂白剤を混ぜると紙の強度が落ちてしまうので、一般的なクラフト紙は漂白過程をはさまないのです。

あえて漂白を行ったクラフト紙もあり、そういった白いクラフト紙は「晒クラフト」と呼ばれます。それに対して、私達が普段目にするようなクラフト紙を「未晒クラフト」と呼ぶこともあります。

晒クラフト　商品一覧｜業務ペーパー

クラフト紙に印刷はできる？

そんなクラフト紙ですが、印刷はできるのでしょうか？

結論から言うと、印刷は可能です。
ですがクラフト紙の種類によっては「自宅のプリンターで手軽に」というわけにいかず、業者に依頼することになるので紙選びには注意が必要です。

クラフト紙をつかってご自身で印刷物を作りたい場合は「インクジェットプリンター」あるいは「レーザープリンター」での印刷に対応しているクラフト紙を選ぶようにすれば良いでしょう。

「インクジェットプリンター」と「レーザープリンター」は印刷方法に大きな違いがあり用途も大きく異なるのですが、そこを説明すると長くなってしまうので、あえてざっくり言ってしまうと、インクジェットプリンターは「家庭用の小さくて安価なプリンター」、レーザープリンターは「オフィス用の大きくて高価なプリンター」です。

ですから、家庭での印刷をお考えならば前者に対応したものを、オフィスでの印刷をお考えなら後者に対応したものを選ぶ、というのが基本的な考え方となります。

ただし、昨今では家庭用にコンパクトサイズの安価なレーザープリンターが多数販売されています。
オフィスにあるプリンターがかならずしもレーザープリンターであるとも限りませんので、紙の購入の前に印刷するプリンターの種類を必ず確認するようにしてください。

クラフト紙にカラー印刷はできる？

一般的にクラフト紙はカラー印刷に適さない紙であるとされています。
クラフト紙には表面塗工もなく、色味も全体的にくすんでいるため、コート紙のようなカラー印刷に特化した紙と比べると発色という点ではどうしても劣ってしまうからです。

ですが、発色が落ちるというだけでカラー印刷そのものができないわけではありません。
クラフト紙の色合いとくすんだ色味を活かして、おしゃれで洗練されたデザインを手助けしてくれることもあります。

特に、ナチュラル風やレトロ風の印刷物にクラフト紙は人気です。こういったデザインや雰囲気を印刷物に取り入れたい方は、是非一度、クラフト紙を印刷物の用紙候補に検討してみてください。

クラフト紙をつかっておしゃれな印刷物をつくろう

ひと昔前に比べて、この頃では実にさまざまな印刷物にクラフト紙が用いられるようになってきました。

クラフト紙のナチュラルな雰囲気が映える印刷物の例をいくつかご紹介させていただきます。

名刺

クラフト紙を使った名刺は多くの人に愛用されています。
パッと見のインパクトが大きく、コストも名刺用の高級紙と比べると比較的安めなので「はじめてオリジナルの名刺をつくる」という方にもクラフト紙はおすすめです。

特に、ハンドメイド系のクリエイターや職人系のお仕事をされている方の間でクラフト紙を使った名刺は人気が高いです。
また、名刺を通してナチュラルで素朴なイメージ、レトロなイメージを発信したい方にもクラフト紙の名刺は選ばれています。

似たような例として、オーガニック系のレストランやヘアサロン、歴史のある老舗の小売店などで、クラフト紙で作ったショップカードが使われています。

クラフト紙でつくる名刺｜おすすめの種類、質感や印刷のメリット

結婚式などの席次表

演奏会のプログラムやパーティーのメニュー表などにクラフト紙が使われることは珍しくありませんでしたが、昨今では新郎新婦の写真が入った結婚式の席次表等にもクラフト紙が用いられています。

ラフな感じにはなりますが、クラフト紙のナチュラルな風合いやカラー写真の独特のくすみがレトロチックでおしゃれであるということで、若い世代を中心に人気を集めています。

本の表紙

本の表紙、特に個人で出版する同人誌の分野でクラフト紙をつかった表紙は人気があります。

中には、表紙ばかりか全ページクラフト紙で印刷される方もおられるようで、この紙の人気の根強さがうかがえます。

また、こういったクリエイティブ系の趣味を持つ方は自作のイラストカードやポストカードを作る際にクラフト紙を選ぶことも多いそうです。

クラフト紙は印刷に適さない紙と言われることもありますが、そのナチュラルな雰囲気をうまく活用できれば発色のくすみをスタイリッシュに映るような、素敵なデザインに仕上がります。

特に、レトロチックなデザインや素朴な雰囲気がお好みの方はぜひ一度、クラフト紙を用いた印刷物の制作をお試しください。

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